大雛壇に並ぶ380ものひな人形

2019年7月11日お出かけ

from:スタッフ三浦

3月3日のひな祭りまであと1週間。
雑貨屋さんでもデパートでもスーパーでも、ひな祭り関係のグッズがたくさん並んでいますよね。
BGMはもちろん「あかりをつけましょぼんぼりに♪」と、うれしいひなまつりのフレーズが流れていることがほとんど。

僕には子供が2人いますがどちらも男の子。

ひな人形を飾ることはないのですが、女の子が生まれていたらこんな可愛らしいお雛さまを飾ったりしたのかなと想像したりします。
可愛らしくて綺羅びやかいいですよね。

人形のまち岩槻

さて、ひな人形の生産地と言ったら、有名なのは「人形のまち岩槻」。
ひな人形の生産地は関東地方に多く、埼玉県鴻巣市や、栃木県佐野市なども名が知られていますが、岩槻が生産量・生産額ともに日本一と言われています。

岩槻駅周辺では2月24日から「まちかど雛めぐり」イベントが開催され、愛宕神社の石段に大雛壇を作ってズラッとひな人形を飾られます。
当店事務所の所在地は、さいたま市大宮区。
人形のまち岩槻は、お隣さいたま市岩槻区です。
つまりご近所。
ということで、イベント初日の24日に早速見に行ってきました。

昔はごちゃごちゃしていたけど最近は駅前がずいぶんキレイになりました。

徳川家康・家光と岩槻

かつて岩槻には人形職人が700人近くいて、人形の一大産地となりました。
その歴史は江戸時代に遡り、日光東照宮と関連して発展しました。
江戸幕府三代将軍徳川家光の時代に、日光東照宮の大改修(寛永の大造替)のために、日本全国から職人が集められました。
日光東照宮は、江戸幕府初代将軍徳川家康を神格化した東照大権現(とうしょうだいごんげん)を祀る神社で、家光は神のように尊敬する家康のため、大阪城の築城に携わった職人など、経験豊富な腕の良い人を集めたそうです。

集められた腕利きの職人たちが、江戸から日光に向かう日光御成街道の、最初の宿場町が岩槻でした。
その職人たちの中に人形職人もおり、岩槻にそのまま定住する人も多かったと言われています。
また岩槻には人形の素材となる桐の木が多くあり、また胡粉を溶くための水にも恵まれていました。
このような条件が揃ったのが岩槻で、江戸時代以降、人形のまちとして栄えてきました。

人形1体を作り上げられるまで、多くの人の手がかかっています。
というのも、人形のパーツそれぞれに専門の職人がいるからです。
頭(かしら)を専門に作る人、腕が専門の人、着物づくりの専門の人、すべてを組み立てる専門の人、、、などなど。
岩槻の数多くの職人や、人形の流通に携わる人々などの、たくさんの人の温もりが人形に籠められているんですね。

愛宕神社の大雛壇飾り

日光東照宮の改修に携わった職人の技がベースとなって生産された岩槻人形。
その人形たちが神社の石段にズララーっと並ぶ姿は、豪華絢爛でありながら、神社という場所柄か神秘的でした。

徐々に人が集まってきました。

この大雛壇飾りの運営の方に聞いてみたところ、全部でおよそ380体もの人形が飾られているそうです。
これ意外にもまだ200体ほど人形があり、それはこの石段に乗りきらないのでしまってあるとのこと。

この大雛壇飾りはイベント期間中の土日のみ展示されるそうで、当然ながら大事な人形を濡らすわけにはいかないので、雨天の場合は中止となります。
具体的な日程は、2月24日(土)、25日(日)、3月3日(土)、4日(日)、10日(土)、11日(日)です。

●愛宕神社
埼玉県さいたま市岩槻区本町3-21-25

この大雛壇以外にも催し物が多数あるそうですので、イベントのホームページを見てみてくださいね。

p.s.
当店ではこのような本格的なひな人形は取り扱っていませんが、ひな祭りの雰囲気を楽しめる小物を多く取り揃えています。
陶器のお雛さまや、和紙の小物など、可愛いグッズをぜひ見てみてくださいね。

p.p.s.
よくテレビでCMが流れる人形屋さんが大きな人形メーカーだと思われていますが、実はメーカーではなく問屋や小売店だそうです。
実際に製造を行っているのは、今回訪れた岩槻や、鴻巣、佐野などの人形屋さんなんですね。