9月1日の防災の日に朝テレビを見ていたら、国立科学博物館で関東大震災の当時の写真をAIと人力補正によってカラー化した企画展をやっている、というニュースをやっていました。
最近こういう「AI彩色」増えてきたな…と思っていたらなんと現行Photoshopでも「ニューラルフィルター」という機能で簡単にできるとのことで、ブログネタもないしちょっと試してみました。
※厳密には機械学習らしいのでAIとは少し違うんですが、あまり気にせず進めましょうガハハハ
例によって3枚ほどフリー画像を用意しました。元はカラーの写真ですが、一旦モノクロに変換してから再度AIでの着色を試みてみましょう。
最初はこちらの画像。
これはまったくいじっていない状態の結果なんですが、この時点でももうかなり自然で衝撃です。並べて比較してみましょう。
比べると服の色が若干違いますが、これは元がわからない状態(元々モノクロの画像)であればそもそも違いがわからないのであまり気にすることもないでしょう。
草原が寒々しい色になっている点だけは修正が必要だと思いますが、ある程度場所を指定しての修正もできるので(この画像では試していません)細かくやっていけばかなりリアルな画像になりそうです。
次はこちらのカラフルな画像だとどうなるのか見てみましょう。
想像はしていましたがさすがに元の画像のようなカラフルさは再現できないようです。
しかしこれによって逆説的に「元の画像のカラーを覚えといてそれっぽく彩色してるんだろキサマ!」という疑惑も払拭されました。当たり前ですがちゃんと計算によって彩色しているようですね。
人(と動物)、モノと来て最後はやっぱり食べ物でしょうということでこの画像。
付け合わせのインゲンが…すごく…虫っぽいです…。
全体的に彩度が低い感じがしますが、彩度自体はスライダーで上げ下げできるので調整すればもう少し良くなりそうですね。
それでもやっぱりインゲンの色合いが気持ち悪すぎるので個別に修正も試してみました。
ケチャップの色もちょっと美味しくなさそうなので、インゲンとケチャップを数か所ポイント指定して、それっぽい色を当てはめてみます。(手順としては数クリックの簡単なお仕事)
だいぶ良くなったのではないでしょうか。
ケチャップはむしろ鮮やかになりすぎましたが、これも微調整は可能なのでいろいろ調整すればだいぶ元の画像に近付きそうです。
他にも元画像と比べればいろいろ修正するべき箇所はありますが、そもそも本来は元画像がない状態の彩色になるはずなので、ただのモノクロ画像からこの画像が出来上がってくればもうそれは十分スゴい、と感じられますね。
本当にAIの進化は凄まじいですね。冗談抜きで早晩仕事が無くなりそうです。
しかもこれがデファクトスタンダードのソフトに搭載された機能となると、様々な人が手を出しやすいだけに驚異的です。
これは余談ですが、以前勤めていた会社でとある大手小売業のお歳暮カタログの仕事をしていたことがありまして、その時に「この明太子を5本から6本に増やしておいてください」とか「この(牛肉の)サシをもうちょっと多めに」とかいろいろ指示があって画像を加工していたことがありました。
その良し悪しは別としてそのこと自体はプロのお仕事として成立していたわけですが、もうここまで彩色やら合成やらがAIによって簡単にできるようになってくると、もはや誰でも一から画像を“錬成”出来てしまう未来がすぐそこにまで来ているように思え、なんとも恐ろしい時代になったなと思います。
災害時にもよく話題になりますが、今後はより一層フェイク画像に釣られないように気をつけないといけないですね。
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